もう一度、「絵を描くこと」で何かできないかと立ち上げたcharaneeds(キャラニーズ)
「改めて、自分の人生と向き合い夢がカタチになってきました」。
子育てが一段落しようとしている50代女性の再チャレンジ。
ほんわか優しい「ゆるやかさ」が魅力的なキャラクターを手がける、イラストレーター・なかむら あやこさんに話を聞いた。

こんにちは!Webデザイナー・ライターのかわたまいです。私にとっては働くお母さんとして先輩であり、人生いろいろを乗り越え!50代からイラストレーターへの再チャレンジに挑む、なかむら あやこさんにインタビューさせていただきました、その模様をお伝えします。

こんにちは。イラストレーターのなかむら あやこ(ペンネーム:charaneeds(キャラニーズ))です。インタビューを受けるのは初めてなのでドキドキです!よろしくお願いいたします!
contents
絵を描くことが大好きな子供時代そして多感な10代

子供の頃から絵を描くことが好きで、ぬりえをしたり漫画の主人公の模写をしていました。
その時間は特別で、夢中でした。
幼少期から絵を描く時間を自然に持っていて、特にキャラクターの模写には没頭した。
愛すべきは、スヌーピーの小さな相棒ウッドストックから繊細なタッチのベル薔薇のオスカルまで幅広いものだった。
でも、なかむらさんはインドアではなかった。
「外遊び」も彼女にとって大切な体験で、とにかく冒険することが日課なほど。
近所を歩き回り友達の家を訪ねるなど、なんとも活発な一面も。
この頃に味わった人との関わりや、目に焼き付いた景色も後のイラストレーター なかむら あやこに影響を与えている。

絵本作家になりたいという夢がありました。
なので、高校卒業後の進路はデザイン専門学校で絵本制作を専攻しました。
高校卒業後、絵本作家になりたいという夢を抱いて進学したのはグラフィックデザイン科の絵本専攻。
文章表現から製本までを学び、卒業制作では「冒険」をテーマにしたオリジナル絵本を創作。
うさぎと男の子が主人公で、彼女が幼いころ好きだった遊びの記憶を辿るような物語を学生生活の締めに社会へと飛び出した。
繊維関係の会社でテキスタイルの企画・制作を経験

卒業後に就職したのは、繊維関係の会社でした。
そこで生地にプリントする絵柄の企画からデザインまでを担当しました。
専門学校を卒業後に就職したのは、繊維関係の企業。
そこでテキスタイルの企画から制作までを担当。
常に先回りをしてシーズンものを打ち出すというサイクルは多忙を極め、ものづくりの「生みの苦しみ」も経験した。
テーマなどの情報から想像を膨らませて、生地に落とし込む絵柄を完成させる。
その種類は様々で、なんと約8年間の在職中に100柄は描き上げたという。
結婚・出産そして育児と仕事の両立

保育園の送り迎えは、坂道を自転車で飛ばしていました。
本当にバタバタで、毎日が一瞬で過ぎ去っていましたね。
先の経験を積み、結婚、出産をきっかけにライフステージが大きく変化することに。
子供が生まれると多くの女性が立ち止まり考える「仕事と家事、育児をどう両立させていくか」という課題。
幸い、産前まで勤めていたテキスタイルデザイナーをパートで再開。
住むエリアに志望するデザイン関係の仕事がなかったため、片道2時間をかけての保育園の送り迎えをこなした。
自転車で坂道を駆け上がったといい、毎日が数秒しかないような速さで過ぎ去り、心身ともに限界を感じて退職を決意。

あの頃、リモートワークなどの体制が整っていれば、もう少し続けられたかもしれません。
彼女は、2人の子供をひとりで育てるお母さん。
その後は、印刷会社での事務や医療事務など、あらゆる職業に就き生計を立てるためにがむしゃらに働いた。
その時は、なんとしてでも稼ぎたいという一心で何にでも取り組み、暮らしは「仕事一色」だったという。
思うようにいかず、挫折や失敗を繰り返し
「自分は友達と会っても仕事の話題ばかり。
自分がつまらない人間だと思われるのではないかと考えるようになりました」。
そう思い悩み、次第に友達との距離も取るようになった。
しかし、歳月が流れ末っ子の大学卒業も見えてきた頃に、自分の中に新しい感情が芽生えてきたことに気づくのだ。
「子供たちは自分の道を歩きはじめているのだから、自分のやりたいことで仕事をしたい!」
という夢を持つ気持ち。
それは、もちろん絵を描くという彼女の一番好きなことでやりたいという想いが膨らみます。
Webクリエイターズオンライン、福本学長との出逢い

今まで培ったものを自分のサービスとして展開する一歩を踏み出せました。
インターネットで上での情報発信が出来るようになった現在。
どうやって絵を描くことを仕事にしていけばいいものか苦悩し、そんな時には好きなイラストを眺めることなどを楽しんでた。
ちなみに、ほっこり系の代表格「吉本ユータヌキ」の漫画のファンだそうで、SNSなどを使って上手に作品を発信する様子は憧れでもある。

こんな風に人を癒す、ようなキャラクターを生み出してみたい…
2019年春、どうやって仕事を創り出そうかと考えながら検索中に目に留まったのが『Webクリエイターズオンライン』でした。
そこで運命的にフクモト学長の個別相談に申し込み。

まだ、この頃は発信媒体であるWeb制作を学びブログのカスタマイズをしようというくらいのラフな気持ちで、どうなりたいかが固まっていなかったんですよ。
だから相談も、Webデザインの制作スキルをひとまずやろうかという感じだったんです。
相談も終わりに差し掛かった頃に「白くま」のイラストに気づいたフクモト学長の眼力はさすが。


この白くまくんは、なかむらさんが描いたものですか?

はい、私が描いたイラストです・・・。
なかむらさんの好きから連想がはじまり、落書き気分で描上げたという白くまくん。
それをきっかけに、理想の働き方を手に入れるための一歩を踏み出したのだ。

フクモト学長の「なかむらさんにしか表現できないことをやろう。」という提案と手がけたいキャラクターなどの展望、そして発信スタイルの方向性に関する意見交換を幾度も重ねて、夢が現実味を帯びはじめる。
絵を描くことに再チャレンジ!charaneedsの立ち上げ

人と人をつなぎ癒して笑顔に!
charaneedsはそんなイラストで人や地域を元気にしたいです。
なかむらさんは、派遣社員でフルタイムで働くということを生活の軸に、イラストを生涯の仕事にすべく2019年初夏にcharaneedsを立ち上げを決心。

charactor(キャラクター)とneedを組み合わせた造語で、ゆるくてかわいいオリジナルキャラクターが人をつなぐような存在でありたいという願いを込めました。
愛らしいキャラクターを見ていると心が癒されることを知っている。
まずは自分が笑顔になれるイラストを描いて、かわいいというだけではなく目的や使命を与えて、地域や会社の魅力を発信するお手伝いをしたいとスタート。
今は、SNSなどでハイペースで発信していくというよりは、マイペースで制作をして自分の「味」を追求しながら力を温存していこうと決めた。
再始動!愛しきキャラクター「ぺん太とふで丸」誕生まで


sanaさんと何度も話し合って、言葉からイメージを起こしてキャラクターが誕生しました。
Webクリエイターズオンライン内のコンテンツ「sanaのイラレ道場」。
なかむらさんは、この企画のキャラクター立ち上げ担当に抜擢。
「sanaのイラレ道場」 は、sanaさんがIllustorator(イラストレーター)でバナートレースをこなしながら1枚の画像で完結にレクチャーしていくというもの。
打ち合わせで様々な言葉を交わしたそうで、「イラレだからツールをモチーフにしたい」そして「鳥ならブサカワのオカメインコがいいよね」
などキーワードからイメージを膨らませてラフを進めたのです。
そして、愛すべきキャラクターの誕生!

イラレといえばのペンツールとブラシをモチーフに、元気印のやさしいイエローのコロンとした癒し系。
こだわりポイントは、まん丸ではなく少し角のある顔立ちにすることで、オカメインコらしさを高めることにこだわり抜きました。

丸だとヒヨコに寄るので、ここは細かく調整しました。

半月ほどで完成したという「ぺん太とふで丸」は、これから学ぶ人に寄り添っていく看板キャラクターとして定着するだろう。
これまでの人生、そしてこれから。女性の働き方や生き方そのものについて思うこと

女性の働き方そのものへの想いを聞かせていただけますか?

色んな欲や必死さを捨ててみて、見えてきたもの。
大切だと気づいたことは、内面的な潤いでした。
なかむらさんが、何度も発した「自分のペース」という言葉。
これまで、ハードワークだったからこそ得られた経験そして気付きがあった。
稼ぎたいなどの必死な気持ちが、やりたいことにブレーキさえかけていたのではないか。
何重もの皮が脱げたような清々しい気分になった今、追求したいのは「内面的な充実感」。
心が潤い、満たされていることでイラストレーターとして独自化していけるように前進していきたいと声を強めた。

私と同じような、40、50代の女性に向けても発信をしたいと考えています。
絵を描くことのような情熱を注げるものはあるけれど諦めてしまったという方の背中を、今度は自分が押すようなサポートも出来ればいいなと思っています。
また、現在の派遣先でも外国人が多く在籍することから、日本の労働力不足を肌で感じているという。

何かしら経歴やスキルを持っているのに、社会復帰が叶わないお母さんが大勢いることはもったいないですし、必要とされています。
子育ての期間は、かけがえのない大切な宝物なので、無理なく両立できるような世の中になることを願っています。
自分の経験や特技を仕事に結びつけたいという女性にメッセージ

最後に「自分の経験や特技を仕事に結びつけたい」という女性にメッセージをお願いします。

それは焦りは禁物ということ。
一呼吸置いて、じっくりとアイデアを練って長く続けられて、ものにするということが一番重要です。
Webクリエイターズオンラインでクリエイター仲間との繋がりができたことは大きいですね。
自分よがりで抱え込まずに誰かに相談することは、大切。
助言など周りの人が届けてくれるメッセージで、世界が開けるという可能性は多くあります。
なかむらさんも、そこにヒントを得て歩みはじめたばかり。
インタビュー後半になると、トーンが上がり弾むようになった彼女の声色。
そこには、自分で一歩を踏み出したという自信が表れていた。
編集後記

踏み出す勇気、なかむらさんの内に秘められエネルギーを全身で感じました。
取材担当が決まってからは、当日をとても楽しみにしていました。
イラストレーターとしてはもちろん、働くお母さんとしての体験談。
それから、これから女性の希望の星となる存在でいらっしゃると思うので、将来に対する展望はどんなことが語られるのかワクワクが止まりませんでした。
そして、私も「白くまくん」の愛らしさに、心を持っていかれたひとりでもありますので、キャラクター制作そのものに対する情熱を直接聞けて嬉しかったです。
子供の頃に没頭したことが、仕事に繋がっているというところは自分と重なりました。
私ごとですが、自分は文章を書いたりたり、工作をして気持ちを発散していたもので(笑)。
それを踏まえて、子供の心に芽生えた興味って大切にしてあげないといけないなと改めて思いました。
取材中は、なかむらさんのしっとりとした穏やかな口調の中に、終始「強さ」を感じました。
絵が得意で活発だった少女から絵本制作を経験した学生時代、そして多忙なテキスタイルデザイナーと、誰もが憧れるような経歴をお持ち。
けれども、他人(ひと)には分らない、というか見せない苦労があった。
保育園の送り迎えの話題で、「片道2時間、自転車で坂道を駆け上がりました」。とのことでしたが、まさに幼児を子育て中の私は、その光景を想像して目頭が熱くなりました。
また、仕事一色の自分に嫌気がさし、お友達と距離を置いた時はどんなに寂しいものだったのだろうと胸が締め付けられました。
なかむらさんは、とても芯が強く、ピュアでやさしい方なのだという印象です。
お母さんでありながら大黒柱も長らく務めてこられたということに尊敬の念を抱きます。
「子育ての時間は大切。子供たちのお陰でがんばってこられた」。
という言葉は心に刺さりました。
私もそうですが、お母さんになると底知れぬパワーが湧いてきますよね!
今というかけがえのない日々を大切にしながら、なかむらさんのように自分の好きなことを忘れないでいたいと思いました。
落ち込むことが多い毎日なので、私自身がとても励みになりました!
本当に、このような機会を頂戴出来たことに感謝いたします。

新米クリエイターズ Webメディア部 運営スタッフです。日々の学びやお役立ち情報を発信・アウトプットをしながらWebの世界でコンテンツを配信する、Webサイトを運営する、アクセスを集めるってどんなことなのか?を肌で感じながら成長していきたいです。私たちの活動が新米クリエイター・デザイナーたちの刺激になりますように。